お喋りの時にいつも座る位置を気にされている方へ
【お客様の背景・主訴】
70代、女性。若い頃から右耳の聞こえ難さを強く感じておられ、
食事の場での座席はいつも隅の方。聞こえやすい側からだけ話しかけてもらえるよう、座
る位置を工夫しているそう。
40~50代の頃に一度だけ耳掛け補聴器を購入したが、環境音ばかりが増幅されて辛く感じ
てしまい使用を中断。今回は久々に補聴器の体験へご来店。
来店前に行かれた病院では「右耳がほとんど聞こえていない、治療法は無い。補聴器は着
けても変わらないと思う……。」と言われてしまったようです。
【当店を知ったきっかけ】
ご趣味で通っておられる教室で出会ったご友人が、偶然にも当店の補聴器ユーザー様だっ
たことが当店をお知りになるきっかけだったようです。
【お客様の聴力の状態】
○は右耳、×は左耳、グラフが下にいくほど
聞こえ難くなっている状態。
左右の聴力に差が有り、言葉の聞き取りの
最大値(最高語音明瞭度)にも差が有る。
左が85%、右が65%。
ご本人は右耳のみ補聴器の装着(装用)をご希望だが、果たしてどうすることで一番「変わる」のか、補聴器の両耳装用や補助機器も視野に入れて検討していきましょう。
<こちらのお客様が補聴器を装用するには、4つの選択肢が考えられます>
①右耳にのみ補聴器を装用する
②両耳に補聴器を装用する
③左耳に補聴器、右耳に補聴器の補助機器であるCROS(クロス)補聴器を装用し、
クロス通信を行えるようにする。※1
④左耳に補聴器、右耳に補聴器の補助機器であるクロス補聴器を装用し、
聞こえの悪い右からの情報を左と共有しながら左の少し低下した聞こえも補う
BiCROS(バイクロス)形式を執る。※1
クロス補聴器について詳しくは下記画像をご覧ください
(シグニア補聴器総合カタログより引用)
【上記①~④の方法で試聴した第一印象】
結果①~④全体的に聞き取りは向上した印象を持たれ、ご自分にとってどの方法が
より最適か、ご自身の生活環境で2週間の無料レンタルをお試しいただくことに。
【レンタル期間中の感想&評価】
右のみ補聴器を装用した効果は、全体的に音量感が出て音は聞こえたが、
言葉の意味を理解することが難しかった。
両耳に装用した結果は、右のみ装用とほぼ変わらない印象。
CROS(クロス)通信を試すと、聞こえ難い右側からの会話が聞きやすくなり、
これまでの苦手意識が少し解消されたと明るい表情が印象的でした。
最後にBiCROS(バイクロス)では、右からの音を左と共有しながら更に左側でも聴力を
補助することにより、③で右からの音を飛ばして左で聞いていただけの時よりも楽に
言葉が聞き取れたと一番の笑顔を見せていただきました。
静かな店内で聞こえ方のチェックをすると、聞き間違いがあった文字も正解
両耳補聴器なしでは「キ、シ、タ、ス」を聞き違え、
右のみ補聴器装用で「キ」のみ聞き違い+まだ少し聞き難
い
→BiCROS(バイクロス)補聴器の設定で全問○に。
下記画像は充電式の補聴器(左)、クロス補聴器(右)
見た目は全く同じで色などを左右区別しやすい様にすることも出来ます
<レンタルを終えて>
右耳単体で補聴器を着けるより、BiCROS(バイクロス)補聴器として左右一緒に使った方が
、日常生活において会話の聞き取りが向上。右からの音も聴取できることで、
「喫茶店での座席の位置は以前ほど気にしないで済み、楽しく過ごせるようになりました
」とのことです。☺
ただ、両耳に装用することでマスクに絡まるリスクがアップしたため、
着脱の練習を重ねてご納得いただいてからご購入へと至りました。
補聴器の装用により「その方が補聴器を必要とする場面で最良の聞こえを引き出す」こと
が私達補聴器販売店の目標と言えます。
そのために私達は、補聴器調整の技術習得だけでなく、
補聴器以外のツール【補助機器】についても日々情報収集を重ねております。
実際に店頭でお試しいただく事が出来るものを多く取り揃えておりますので、
お気軽にお問合せくださいませ。
最新の小型補聴器を実際に装用しているお客様のご様子をお届け👀
言われなければ気付きにくいほど目立たないですね✨